AFFT2018『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』トークショー付き上映会

ゲスト:富野由悠季監督、古谷徹さん、池田秀一さん
新宿ピカデリー アニメフィルムフェスティバル東京2018

司会「三人でお揃いになったのはいつ以来なんでしょうか」
富野「覚えてない」
古谷「国際映画祭とか…3年前?」
池田「10年前?」
富野「これが老化現象です」
富野「この二人の顔さっき楽屋で見てなんか懐かしくないんだよね。最近会ってるんだ」

富野「僕にとっては30年ぶりではないです。カラコレ作業で数年に一度は見ています。何かこんなにずーっと出してていいのかなって痛みしか感じてこない。無理して商売してると言うかみなさんにお小遣い使わせてとか」
古谷「みなさん求めてるから出るんじゃないかと」

古谷「30年前に逆襲のシャアをやることになった時、まず1stガンダムでかっこいいアムロを演じたつもりでいて、その後Zガンダムで情けないアムロを演じなきゃならなかった。
僕自身もZのアムロは納得してなくて当時のテレビシリーズの時は不完全燃焼のまま終わってしまった気がしてたんですけど、その後逆襲のシャアのお話が来て、あっ、シャアとアムロががっつり主人公としてメインで戦うんだと思った時はものすごく嬉しかったですね。
しかも29歳のアムロで大人になっててかっこいいじゃないですか」

司会「10代から20代になったアムロの役作りとかはいかがでしたか」
古谷「部下がいるんで既に。それがやっぱり僕は完全に大人のアムロなんだなという思いで。
1stのアムロって「ぶったね!」とか声作ってたんですよ。
でも逆襲のシャアのアムロは声作んなくていいなって思って。自分の実年齢とも僕当時35でしたけど5歳くらいしか違わないので、そんなに違和感なくて自然な感じで入り込めた記憶があります」

池田「久しぶりに逆襲のシャア見てみたんですが…やり直ししたいですね」
古谷「悔いが残ってる?」
池田「そりゃ残りますね。やってた時は分からなかった事が最近分かってきて、ああこういう事だったんだなって。今更言ってもしょうがないんでしょうけど」

富野「最近はちょっと気になってネットでF91のことを調べたりとか…
まあものの見事に悪口を言われてまして、最終的に富野は愛に終わらせる、みたいなことが書いてあって。
それは死ぬほど落ち込みますんで、そういうものは書いちゃいけませんとは言いませんが、率直な意見を言っていただきたいと思っておりますので死ぬまでどうぞ宜しくお願い致します」
古谷「富野さんググるんだ(笑)すばらしいです」

富野「と言いながら今回初めてだったんです。F91のことをネット上で調べたのは。それまでは一度も読んでません。逆シャアは読んでませんいまだに」
古谷「逆シャアは賛辞の嵐ですから大丈夫ですよ」

富野「今日みなさんがここにいるということで実をいうとかなり褒められてるんだなっていうことはすでにわかっちゃいましたんで本当に嬉しく思っております。ただできれば9000人来てほしかったなあ」
古谷「入らないから(笑)500人しか」

古谷「監督はチェーンとナナイどっちが好きなんですか」
富野「自分が作った女性キャラクター全部好きです!
思い入れがないと劇中で肉付きのあるキャラにならない。肉感が感じられるようにしたいとずーっと思ってる。
そういう意味ではどうせ私はスケベジジイですよ」

池田「30年前にイベントで全国をまわってたりしてたんですけど、その時弥生さんも一緒に来て。イベントが終わって飯食って徹ちゃんは俺のそばに来なかったのは覚えています」
古谷「そんなこと覚えてるの(笑)」

池田「クェスっていうのは今回見ていると面白いですね。シャアも最後にあの子の事を分かってあげてなかったなって気が付くわけだけど。あの子面白い子ですよね」
古谷「キャラクターですか?それとも川村万梨阿ですか?」
池田「川村くんは逆の意味で面白いね」

司会「どの女性キャラクターも強さとかわいさを兼ねていてかつ魅力がありますよね」
富野「本当にそう言っていただけると嬉しいし実はそういうふうに言われたいがために女性キャラクターを作っているというのも現場的にはあります。
アニメの仕事をしている人は対人関係がとても下手な人がいっぱいいるので、こういう劇からでも知ってほしい学んでほしいということはずっと意識して仕事をやってきたつもりです」

司会「アムロとシャアはラストシーンのあとどうなったのでしょうか」
富野「僕は演出した物語が完全に終わった段階で全部忘れます。
忘れるのはキャラクターまかせで彼らの人生なんだから他人が介入してはいけないと思ってますんで投げ出してます」

池田「全部とり終わって監督にあ、これでシャアは死にましたありがとうございました死んだんですよね言ったらニヤっとお笑いになったのは覚えているんです」
富野「第三者には決められないことなんだっていうふうに切りますっていうのが僕の立場です」
池田「もしかしてアムロの逆襲があるんかかなって思ってたんですけど」
古谷「そう言ってましたよね、次は逆襲のアムロですって当時言ってました」
富野「それもまったく覚えてない」

最後に一言
富野「今日の劇場版は映像は4Kだけど音響はちょっとだけ手直しして初期の映画版の雰囲気に戻したつもりです」
古谷「逆襲のシャアは伊達じゃない!」
池田「シャアのセリフでララァは私の母になってくれるかもしれない人だったいうのがあるんですが、30年前になんか唐突な気がしてまして、何なんだろうなこのセリフって思いながらやらしてもらってたんですが、最近観るとなんか分かるんですね。あのほんとに30年っていう年月は伊達じゃないですよって思います」